行動ターゲティング広告の概要と最新動向
ディスプレイ広告を成長させるエンジン
米国ではオーディエンスデータを共有する次世代型へ突入
行動ターゲティングとは、狙ったオーディエンス(インターネットユーザー)にのみ広告を配信する方法である。
例えば、化粧品の情報をネット上で探していたオーディエンスに化粧品の広告を配信できる。2008年に本格的な普及が始まり、2009年には市場規模が155億円に達した。2010年には230億円にまで達する見込みであり、今後も成長の頭打ちは見られない。多くのアドネットワークにおいて行動ターゲティングによる収益シは20%以上を占めており、ディスプレイ広告の本流となっている。またネット広告は従来、広告枠を購入するものだったが、オーディエンスデータによる広告インプレッション購入へとパラダイムシフトを起こした。
行動ターゲティングはリーチに強く依存するため、一般に知られたサイトよりもアドネットワークの方が圧倒的なリーチを持っている。トップクラスのアドネットワークのリーチ率は70%を超えており、日本のインターネット利用者の10人のうち7人はアドネットワークの広告を見ている事となる。
広告主のサイトを訪問したオーディエンスにのみ広告を配信するリターゲティングも行動ターゲティングの一種である。国内ではマイクロアドとアドバタイジングドットコムによって主に提供されているが、2010年よりグーグルがリマーケティングという名称でサービスの開始を発表し、リターゲティングはより一層拡がりをみせる事が想定される。
行動マーケティングと言っても、その中身は千差万別である。ヤフージャパンや米オーディエンスサイエンス社の技術を利用した行動ターゲティングのように媒体社によって作りこまれた興味・関心カテゴリーを広告主が任意に選択して購入する方式のほか、マイクロアドのように人工知能が個々の広告主に最適なオーディエンスを自動的に選択するものまで幅広い。
さらに、ウェブ閲覧履歴に加えて性別や地域などの情報と掛け合わせたターゲティングや、ショッピングモール内で閲覧した商品カテゴリーデータを利用するといった試みも行われており、単なるウェブ閲覧履歴によるターゲティングにとどまらない。
アドエクスチェンジで一歩先行くアメリカ
アメリカではすでに行動ターゲティングは次の世代へ突入している。その要因がアドエクスチェンジの存在である。
アドエクスチェンジはアドネットワークに類似したものであるが、広告枠の売り手も買い手もオークションをベースとした価格付けで自由に個別取引される点で異なる。この世界においては、オーディエンスデータを外部の企業から購入し、そのデータを利用してアドエクスチェンジの巨大なリーチを利用して配信できる。
つまり、日本における大手アドネットワークと大手ポータル以外のプレーヤーが現在抱えているネックである、リーチの少なさとオーディエンスデータの不足が解消され、あらゆるプレーヤーが容易に行動ターゲティングを提供できる。
さらにウェブ閲覧履歴だけではなく、匿名化された性別・年代・職業分類などのデモグラフィックデータの利用や、広告主の顧客データベースのデータやオフラインの行動情報を利用するなど、ベンチャー企業が続々と、新機軸を打ち出している。もちろんプライバシーの懸念は高まるため、同時に透明性を高める対策も進んでいる。
アメリカはネット広告業界団体が主導して、プライバシーを一元管理できるプラットフォームの構築などを強力に推し進めているのも特徴だ。これらの環境整備により、今年度は枠による購入とオーディエンスデータによる購入の金額が拮抗すると予測される。
~今日の一言~
ネット広告も進化していくのはすごい事ですね。それによってより効果的に運用する事ができますしね。
ただプライバシーの面がきちんと整備されないと、問題もたくさん出てきそうですね。
すごい進化なので、是非ともその辺りの整備はきっちりとしてほしいものです^^
出所元
「インターネット白書2010」(c)impress R&D, 2010
作成者 八窪










